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計測システムの導入方法。選ぶ際のポイントとは

研究開発や製造工程では、品質・性能などを検査するためにさまざまな製品・部品・材料の計測が行われます。

計測装置を用いて人が目視で検査を行っている場合には、工数の増加や属人化、ヒューマンエラーなどの問題につながりやすくなります。

計測・検査工程を効率化して精度を高めるには、検査内容に合わせた計測システムを構築することが重要です。

この記事では、計測システムでできることや導入方法、選ぶ際のポイントについて解説します。


目次[非表示]

  1. 1.計測システムでできること
  2. 2.計測システムの導入方法
  3. 3.計測システムを選ぶ際のポイント
    1. 3.1.➀用途を明確にする
    2. 3.2.②計測システムの要件定義を行う
    3. 3.3.③データを一元管理できる環境を構築する
  4. 4.多様な電子特性の検査に用いる計測システムを一貫して構築
  5. 5.まとめ


計測システムでできること

計測システムを利用すると、製品・電子部品・基板などの検査において対象物の状態を測定してデータとして管理することが可能です。

人が目視・手動で行っていた測定作業を自動化することで、製品設計や生産ラインにおける計測・検査工程を効率的に進行できます。これにより、属人的な作業を標準化して精度の向上を図れるほか、検査・計測にかかる工数の削減につながります。


▼計測システムの測定対象

  • 寸法・面積
  • 重量
  • 電圧
  • 電流
  • 流量
  • 温度
  • 振動 など


品質の安全性・信頼性が要求される家電・産業機器、自動車などの研究開発や製造などの分野で活用されています。



計測システムの導入方法

計測システムを導入する方法は、大きく2つに分けられます。


▼導入方法

  1. 汎用機を購入する
  2. 専用機を開発する


汎用機は、多様な検査内容に対応しており、モジュールの差し替えや設定によってあらゆる製品・部品の計測を行えます。ただし、検査内容によっては同期計測が難しい場合や、必要な計測器が組み込まれていない場合などがあります。

専用機を開発すると、測定対象に特化した計測器やシステムを搭載できることから、より多角的または特殊な検査を実施できるようになります。既製品では対応が難しい計測が必要となる現場に適しています。



計測システムを選ぶ際のポイント

計測システムを選ぶ際は、用途や測定内容に応じて必要な要件を満たす製品を選ぶことが重要です。


➀用途を明確にする

計測システムを何の検査・測定に使用するのか、用途を明確にします。既製品の計測システムには、測定対象によってさまざまな種類があります。


▼計測システムの主な種類

種類
概要
電気特性計測システム
車載ECUやセンサー、電子ユニット、基板、半導体などの電気特性を計測する
寸法計測システム
製品や部品、プリント基板などの寸法・面積・位置・角度を計測する
温度計測システム
温度変化による製品や部品、材料などへの応力を計測する
異音計測システム
可動時の音圧・音質を計測して部品の組付不良や異物混入などを検査する


②計測システムの要件定義を行う

計測システムを導入または開発する際は、必要な機能や求められる条件などを定義する必要があります。

現状の計測・検査工程を踏まえて各段階で必要な要件を明らかにすることで、どのような計測システムが必要かを把握しやすくなります。また、開発を外部の事業者に依頼する際にも、情報共有を円滑にできます。


▼要件定義の際に確認しておくポイント

  • 計測する対象物
  • 計測項目
  • 数値の上限
  • 同期計測の要否
  • 利用する機能 など


③データを一元管理できる環境を構築する

計測システムで測定したデータを一元管理できる環境を構築することもポイントの一つです。研究開発や製造現場で行う計測・検査工程では、測定内容・方法・条件などを記録して関連部門へとフィードバックを行います。

測定・検査結果を一元管理できる環境を構築することにより、設計・開発部門や生産管理部門、品質管理部門などとの連携がスムーズになり、修正作業の効率化につながると考えられます。



多様な電子特性の検査に用いる計測システムを一貫して構築

萩原テクノソリューションズ』では、電子部品の検査に使用される電気特性計測システムの構築を一貫してサポートしています。

独自開発したFAコンピュータに用いる設計・評価技術をベースとして、I/F基板を始めとしたカスタムボードを組み込んだ計測システムを構築できます。

また、世界的な影響力を持つパートナーとの協業によるシステム構築も可能です。当社は自動テストと計測システムの分野におけるスペシャリストである、日本ナショナルインスツルメンツ株式会社のアライアンスパートナーです。


アライアンスパートナー


産業用機械や半導体、エネルギー、エレクトロニクスなどの幅広い分野でのテスト開発において、高精度な計測システムの開発をサポートいたします。



まとめ

この記事では、計測システムについて以下の内容を解説しました。


  • 計測システムでできること
  • 計測システムの導入方法
  • 計測システムを選ぶ際のポイント
  • 萩原テクノソリューションズによる計測システムの構築


計測システムを導入すると、目視や手動で行っていた計測・検査にかかる工数を削減できるほか、精度の向上を図れます。既製品にはさまざまな種類があるため、用途や測定内容に応じて選ぶことが必要です。

また、既製品では対応が難しい計測が必要となる現場では、特定の対象物を測定する専用機を開発する方法もあります。

萩原テクノソリューションズ』では、産業用コンピュータを開発・製造してきたノウハウと多彩な環境での開発実績を基に、電気特性計測システムをカスタム制作しております。

グループ会社の萩原エンジニアリングと連携しながら、製造過程の各段階で必要な計測システムをトータルで提案することが可能です。

詳しくは、こちらをご確認ください。

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